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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091001-00000008-cbn-soci
「親族への優先提供」で専門的議論を開始―改正臓器移植法
10月1日21時38分配信 医療介護CBニュース
厚生労働省は「臓器提供に係る意思表示・小児からの臓器提供等に関する作業班」の初会合を開いた(10月1日、経済産業省内)
来年1月に迫っている改正臓器移植法の「親族への優先提供」規定の施行に向け、厚生労働省は10月1日、「臓器提供に係る意思表示・小児からの臓器提供等に関する作業班」(班長=新美育文・明大法学部教授)の初会合を開いた。同作業班では、親族への優先提供規定について法律など専門的な観点から議論を進め、検討したガイドライン案などを厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会に報告する。
初会合では事務局が、「親族への優先提供」の意思表示について、▽表示方法▽表示内容▽親族の範囲▽親族の確認方法―の4点を検討課題として提示。このうち、表示方法について、現行制度では「臓器提供意思表示カード(ドナーカード)」や、免許証や保険証に張る「臓器提供意思表示シール」、インターネットを活用した「臓器提供意思登録システム」があることを説明した。
その後の意見交換では、東北大大学院法学研究科教授の水野紀子班員が、「(優先提供の意思を)ドナーカードに記載するだけでは、何枚もドナーカードが出てくる可能性がある」と述べ、ドナー本人の意思をめぐって家族間で紛争が発生する可能性があることを指摘。その上で、親族への優先提供をする場合は、意思表示が本人のものかどうかを確認するための登録システムを活用することなどで、紛争がなくなると主張した。これに対し、上智大法学研究科教授の町野朔班員は、「親族」を親子と配偶者に限定した場合には大きな問題は起こらないとの認識を示した。また事務局は、改正法に意思表示の様式が規定されていない点を挙げ、「限定的なシステムだけで(提供意思を)よしとするのかどうかは、法律上の趣旨と比べて判断しないといけない」との見解を示した。
このほか、「親族への優先提供」と「レシピエント選択基準」の関係についても議論が行われた。レシピエント選択基準には、移植の有効性を担保するとともに移植機会の公平性を確保するため、「適合条件」と「優先順位」の項目がある。適合条件に合致することが移植を受ける前提になり、こうしたレシピエントが複数存在する場合には、虚血許容時間(臓器摘出から移植までに許される時間)や医学的緊急度などの条件を勘案して移植の優先順位を決める。
この日の議論を踏まえ、レシピエントが臓器移植ネットワークに登録しており、ドナーが親族への優先提供の意思を表示していた場合に、レシピエントの優先順位を1位にするという点や、虚血許容時間を「優先順位」ではなく「適合条件」に含めるかどうかという点などについて、今後さらに議論が進められることになった。
会合は月内に数回開かれる予定で、11月上旬には臓器移植委員会に検討内容を報告する方針。同委員会での審議やパブリックコメントの募集などを経て、年内に「親族への優先提供」規定について省令やガイドラインなどを定める。
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